ポケットティッシュはどのようにして誕生したのか?
2019年10月24日 11時27分
今では普通に使われているのですが、ティッシュペーパーが生まれてきたのは1910年代です。その時期は第一次世界大戦の最中。脱脂綿の代用品として作られて利用されていたのです。そして、ガスマスクに使うフィルターとしても重宝されていたのです。戦争が終わるのが1924年。ティッシュペーパーは大量の在庫を抱えることになります。そこでアメリカの企業キンバリー・クラーク社が、「クリネックスティシュー」をメイク落としの消耗品として販売を開始しました。それまで女性は化粧をオフするときに、布やタオルを使っていたのです。ですが、何度も洗顔しなければならなかったので手間がかかっていました。何よりも不衛生なところが問題であったので、クリネックスは大ヒット商品になったのです。
ポケットティッシュや箱入りのティッシュは日本で生まれました。箱入りのタイプは昭和時代から発売されており、持ち運び用にポケットティッシュが開発されました。
1953年にアメリカからティッシュペーパーが輸入されました。1964年に日本で初めての箱入りティッシュが発売されることになります。ポケットティッシュはその翌年に発明されました。当時の大手銀行であった富士銀行が口座開設の販売促進目的に粗品として配布されたそうです。個数は20万個。
広告を目的にしてポケットティッシュが配布されていますが、これは日本独自の文化です。現在ティッシュペーパーの消費量に関して日本はアメリカの3倍もあります。これほどまでに消費量が多いのはポケットティッシュの影響が強いでしょう。
単純に消耗品として使用されただけではありません。日本では宣伝広告に使われているシーンが多いです。日本のティッシュの進化は目覚ましいものがあります。既製品と比較して素材が柔らかかったものもあります。肌に優しい高級ティッシュもあります。ニオイが付いているものもありデザインが施されているものもあります。
種類は数えきれません。ポケットティッシュにもこだわりがあるのでしょう。愛用する人がとっても多いので多用なティッシュが生まれています。こういった背景があるからこそ、ポケットティッシュのニーズが高いのです。
ポケットティッシュを目にしないことはないのです。店頭やショップで無料配布されています。また販売されていることもあります。たくさんの人の手に渡ってゆきますから、宣伝広告目的で利用されるのも自然です。人の手に渡ることが多く、目にする機会が多ければ多いほど宣伝広告効果は期待できます。
宣伝広告目的で多くの企業がポケットティッシュを利用しています。だからこそ、ティッシュの消費量が押し上げてきたのです。販売促進ツールを考えた場合に、コストパフォーマンスや効果を考えるとポケットティッシュ以外の選択肢はないのかもしれませんね。